雪と氷のデコレーション方法②~ノスタルジア 郷愁~ | キャプテンズ・バー|オーセントホテル小樽【公式】メインバー
雪と氷のデコレーション方法②~ノスタルジア 郷愁~
2020.12.30

前回の「【氷】アイス・イリュージョン ICE ILLUSION」に続き、今回は「雪と氷のデコレーション方法②~ノスタルジア 郷愁~」をご紹介します。

【雪】ノスタルジア~郷愁~NOSTALGIA

私のスペシャリテの1つで、CCS(カクテル・コミュニケーション・ソサエティ)という団体主催のカクテルコンペティションで創作。全国より集まったバーテンダーが地元をPRするカクテルを作りあい、お客様の投票によって順位をつけるとった催しの作品。私は「雪の奥深さ」を映し出すカクテルに挑戦し工夫を施しました。

コンセプトは、1つのカクテルで「3つの雪」を魅せること。

1つ目は、「粉雪-こなゆき-」

まず、カクテルグラスを冷凍庫に入れ、霜をつけてから手早くシノワを使い粉砂糖を降らせます。これでグラスの外側には、真っ白な雪化粧が完成するのですが、見ているお客様からは「あっ、雪!」と嬉しい反応をいただけるのです。

2つ目は、「淡雪-あわゆき-」

シェイクした後、フロートしたクリームが“ふわっ”と浮かび、北国の「淡雪」に見て取れます。

そして、最後は「名残雪-なごりゆき-」

レシピ通りに作ると、何故か最後のひと口(クリーム状)が飲み干せずに残ってしまうのです。「またこの地に戻ってきたいな・・・」と思わせる名残雪。

私の住む小樽も、高齢化に伴う人口減少で街並みのあちらこちらが寂しく映る一方、漂うセピア色の懐かしさは、実家や職場がなくなっても「また帰ってきたいな・・・」と感じさせてくれるそうです。矛盾した表現になりますが、それ故に、雪は温かい心に変えてくれるのですね。

家の中では暖を取り、家族と和む。恋人たちは肩を寄せ合い互いの夢を思い描く。寒さとは対極な、温かで甘いストーリーが込められているのが、ウインターカクテルの良さなのかもしれません。

それでは皆様、よいお年をお迎えください。