シャンパーニュの父 | キャプテンズ・バー|オーセントホテル小樽【公式】メインバー
シャンパーニュの父
2020.05.07

シャンパンを正しくいうとシャンパーニュChampagneと読み、意味はフランスワインの産地名を指す。この地方で最古と謳われた「ベネティクト修道院」に、盲目の僧侶「ドン・ペリニョン」がおりました。彼は発酵段階のワインを早々に瓶詰めしてしまった事により、偶然の産物として発泡ワインが誕生したのです。「泡があるワインなんて・・・」と、当時の村人に不評でしたが、彼亡きあと、現在の「モエ・エ・シャンドン」というメーカーが修道院とブドウ畑を買収し今に至る。その後、同メーカーは先人の功績を称え、優れた年のワインのみ「ドン・ペリニョン」と名を冠し販売、現在はルイヴィトンやディオール、セリーヌなど憧れのハイエンド達と同じグループカンパニーとして、誇らしげな存在感を際立たせています。

世界が新型ウィルスの猛威にて深刻な状況の中、お酒の話をお届けするのは些か忍びないが「明けない夜はない」という言葉にある通り、困難には必ず好機が来ると信じたい所以に、少し勇気が出るようなエピソードに触れておきたい。

それは、フランスの軍人ナポレオンの話です。或るとき、彼が率いる軍勢が劣勢に陥り、消沈した兵士を目にした彼は、シャンパンの瓶を敵将に見立て、刀を使って勢いよく首(栓)を飛ばしたというのです。所謂、シャンパンサブラージュという儀式として伝えられるが、まるで敵を討ち取ったかの如く、首から激しく吹き零れる「泡」を見た兵士達は士気が高まり、劣勢を跳ね返し勝利したというのです。

この儀式は、年度が跨ぐこの時期、お客様が転勤/赴任される節目に執り行ってさしあげると大変喜ばれます…。いえいえ、決してバーへの外出を進めている訳ではないのです。

辛いとき、酒は人生の名脇役として慰めてくれたりするもので、このようなストーリーと重ね飲むことで、少しだけ前向きな気持ちを運んでくれるかも知れません。

どうぞご自宅でも酔いひとときをお過ごしください。